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東海第二原発の中央制御室で出火(2025) | ![]() |
初めに |
東海第二原発では2025年2月に、停止中にもかかわらず、中央制御室のコンソールで火災が発生しました。中央制御室で火災は原発のトラブルの歴史上、かつて無かったことだと思います。 現在(2025/3/3)は、日本原電の中間報告程度のものしかありませんが、テストの際、数秒しか通電してはいけないところを30秒以上通電して、抵抗器が熱を帯びて、出火したことのようです。 以下に東海第二原発の中央制御室で起きたトラブル等の内容を紹介します。 ※【 表示例 】 ============================= ●変圧器の耐震性向上が必要 <==KEYWORD名 ============================= <==通し番号、新聞名、日付、タイトル タイトル部をクリックすると元記事が表示される <==元記事の抜粋及び画像 赤色下線は編集側(地震がよくわかる会)で加えたものです。 リンク下線(通常は青色)をクリックすると、当該用語の解説箇所へ移動します。 |
○東海第二原発_KEYWORD (リンクをクリックすると該当KEYWORDの記事一覧へ移動) |
老朽化および古さ | 避難計画実効性 | 運転差し止め裁判 | 防潮堤_施工不良 | 非難燃性ケーブル | 老朽化_意見書・準備書面 | 中央制御室で火災 | 大震災以前のトラブル等 |
●記事一覧 |
============================= ●東海第2-中央制御室-出火_ ============================= (1) 東京 2018/5/23 7原発12基の換気系ダクトに腐食・穴 柏崎刈羽、機能異常も |
中国電力島根原発2号機(松江市)の中央制御室のダクトで二〇一六年十二月に腐食による複数の穴が見つかった問題を受け、規制委が昨年一月、各電力事業者に調査を指示していた。穴が開いていると、原発事故時は放射性物質が中央制御室に流入し、運転員が被ばくする恐れがある。
規制委によると、ダクトの材質は鉄や亜鉛メッキ鋼。腐食や穴が確認されたのは東北電力女川3号機(宮城県)、日本原子力発電東海第二(茨城県)、東電の福島第一の6号機と柏崎刈羽3、4、6、7号機、中部電力浜岡3〜5号機(静岡県)、北陸電力志賀1号機(石川県)、島根1号機(松江市)。一部の原発については事業者が既に明らかにしている。 |
(2) NHK 2021/12/1 東海第二原発のテロ対策施設設置計画 原子力規制委が了承 |
茨城県にある東海第二原子力発電所で設置が義務づけられているテロ対策に必要な施設について原子力規制委員会は、運営している日本原子力発電の設置計画を了承しました。
テロ対策施設に関する審査に事実上合格したことになります。 原発の新しい規制基準は、テロや航空機の衝突で中央制御室が破壊された場合に備えた予備の制御室や冷却設備の設置などを義務づけています。 |
(3) 東京 2025/2/4 東海第2 制御室で火災 環境影響なし |
(4) 毎日 2025/2/4 東海第2 中央制御室で火災 けが人なし 23年度に5件発生 |
原電によると、4日午後1時55分ごろ中央制御室内で、原電社員が炉心内の中性子線の強さや量などを測定する「移動式炉心内計装装置」で動作確認のためスイッチを入れた際、制御盤から炎と煙が発生。直後に社員が室内の消火器で消し止めた。午後2時半ごろ、119番通報で駆けつけた地元消防が鎮火を確認し、内部に焦げ跡などがあったため火災と認定した。制御盤は原子炉が自動停止した2011年3月11日の東日本大震災の発生以降に更新されており、営業運転では使用されていない。
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(5) NHK 2025/2/4 東海第二中央制御室内で火災 |
日本原電によりますと、4日午後2時前、東海第二原発の中央制御室に設置されている制御盤の隙間から、こぶし大の大きさの炎や煙が出たということです。
運転を停止している東海第二原発では、昨年度、ブレーカーから火花が出たり、照明器具で焦げた跡が見つかったりするなど火災が5件相次いで発生し、日本原電は、茨城県と東海村からの厳重注意を受けて、去年12月に火災を防ぐための対策を取りまとめていました。 |
(6) 茨城 2025/2/4 東海第2 中央制御室で出火 環境への影響なし |
原電によると、同日午後1時53分ごろ、社員が制御盤のスイッチを入れた約30秒後、制御盤の隙間からこぶし大の炎と煙が出て、制御盤の内部に高さ約10センチ、幅約30センチ、奥行き約15センチの範囲で焦げ跡ができ、黒いすすが付いた。
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(7) NHK 2025/2/5 東海第二 中央制御室火災で規制委 "深刻に捉えている" |
4日、東海第二原子力発電所で中央制御室の制御盤から火や煙が出た火災について、原子力規制委員会の山中委員長は「非常に重要な施設での火災であり、深刻に捉えている」と述べ、今後、日本原子力発電が示す原因の調査結果を踏まえて、対応を検討する考えを示しました。
また会見で、東海第二原発が運転開始から46年経過する中、経年劣化が影響したのではないか問われたのに対し、山中委員長は「高経年化の可能性やなぜ火災が多いのかも含めて、考えないとならない課題だと認識している」と述べました。 |
(8) たんぽぽ 2025/2/7 東海第2中央制御室 火災事故 運転中なら原子炉制御不能か? 山崎久隆 |
中性子束検出器は炉内の中性子量を検出する装置で原子炉制御に不可欠だ。これが正常に作動しなかったり、表示できなくなればスクラム以外では停止操作もできなくなる。
もともと東海第二原発は、運転開始以来47年以上経過している。難燃性のケーブルを使用する規制前だったため、再稼働の条件として可燃性ケーブルを燃えにくくする対策をしているが、もともと燃えやすいケーブルだから発火しても不思議ではない。 今回の火災はケーブルではないかもしれないが、発火した場所からケーブルを伝って各地に燃え広がる危険性は指摘されてきた。 その意味でも、ここで火災が発生することは、過酷事故対策において、極めて厳しい状況を最初に作り上げてしまうことになることからも、非常に深刻である。 原因究明よりも、東海第二原発を廃炉にすることを強く求める。 |
(9) NHK 2025/2/12 東海第二"ヒューズ交換"が中央制御室 出火につながったか |
今月、東海第二原子力発電所で中央制御室の制御盤から火や煙が出た火災について、事業者の日本原子力発電は「ヒューズ」と呼ばれる部品をより多くの電気を流すことのできるものに交換したことで、出火につながった可能性があると発表しました。
日本原電が調査を行ったところ、制御盤の回路に使っていた「ヒューズ」と呼ばれる部品を、この試験の前により多くの電気を流すことのできるものに交換していたことがわかったということです。 交換した「ヒューズ」によって多くの電流が流れる状態が続いたため、別の部品が発熱して出火につながった可能性があるとしています。 |
(10) 東海村 2025/2/12 【2月12日現在】東海第二 中央制御室 火災 |
(11) 日本原電 2025/2/12 東海第二 中央制御室内制御盤における火災の発生 |
2025年2月4日,移動式炉心内計装のシェアバルブ※4の作動試験を実施するにあたり,当該制御盤の内部回路にあるスローブローヒューズ※5を大容量のヒューズ※6に交換した。その後,当社社員が中央制御室内に設置されている当該制御盤からシェアバルブのキースイッチの「点火」位置(入状態)を保持したところ,約30秒程度経過後,当該制御盤の隙間より炎・発煙を確認したため,直ちに二酸化炭素消火器で消火した。その後,シェアバルブのキースイッチを「モニタ」位置(切状態※7)に戻した。 ※4:原子炉建屋2階に設置されており,緊急時に検出器が引抜けない場合や格納容器隔離弁が全閉しない場合に限って当該制御盤より作動させケーブルを切断し,格納容器の隔離を行う弁。 ※5:通電によりゆっくりと温度が上昇し溶断するヒューズ。当該ヒューズの容量は0.5Aであり,シェアバルブの動作電流(約5.8A)が流れると0.7秒後に溶断する仕様。 ※6:工場出荷時の試験と同条件で実施するため10Aのヒューズを使用することとした。 ※7:切状態ではあるものの回路の断線確認を行うため,微弱電流(9.1mA)が流れている。 4)過度な時間の通電 短時間で溶断するスローブローヒューズを大容量のヒューズに交換するとともに長時間の通電により抵抗器※8の発熱が継続しないよう3〜4秒以内の通電時間で管理していることを確認した。 このため,通電状態が継続し,抵抗器が発熱源となって近傍に設置されている端子台が過熱され焼損に至った可能性がある。 (5)シェアバルブの作動試験手順の調査 工場出荷時の試験はスローブローヒューズを大容量のヒューズに交換するとともに,通電時間を3〜4秒以内で実施することを定めている。 |
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