[2025_10_19_01]ザポリージャ原発で電力復旧作業開始、異例の「停戦ゾーン」を設定(CNN2025年10月19日)
 
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ザポリージャ原発で電力復旧作業開始、異例の「停戦ゾーン」を設定

 13:03
 (CNN) 国際原子力機関(IAEA)は18日、ウクライナのザポリージャ原子力発電所(ZNPP)で、送電線の復旧作業が進められていると発表した。現地では、異例の「停戦ゾーン」が設けられたという。

 ザポリージャ原発は約4週間にわたり電力網から電力が供給されておらず、戦争開始以降で最長の停電となっている。
 IAEAのラファエル・グロッシ事務局長はSNSへの投稿で、4週間の停電後、作業を進めるために停戦ゾーンを設定し、ザポリージャ原発への外部送電線の修復作業が始まったと述べた。

 グロッシ氏は「外部電力の復旧は原子力の安全と保安にとって極めて重要だ。双方が複雑な修復計画を進めるためにIAEAと建設的に協議した」と言い添えた。
 3年以上にわたるウクライナでの戦闘は、定期的な捕虜交換を除いて、ほとんど止まることがない。双方とも今回の停戦を確認していない。ウクライナのエネルギー省は18日、同国の専門家が送電線の復旧作業に当たっていると発表した。これは、ロシアによる全面侵攻後、42回目の修復作業になるという。

 一方、ロシア側が掌握する原発もSNSへの投稿で、職員が復旧作業を進めていると明らかにした。ロシア国防省がウクライナ軍の激しい砲撃下にある地域で作業を実施できるよう、重要な役割を担っているとしている。
 IAEAの報告によると、ザポリージャ原発は先月、最後に残っていた送電線との接続を失い、20日以上にわたって非常用ディーゼル発電機で稼働していた。

 停電の原因をめぐり、双方が互いを非難。ウクライナのシビハ外相は、ロシアが「意図的に」電力供給を遮断し、自国の送電網への再接続を試みたと非難した。ロシア側はウクライナ軍の砲撃が原因と反論している。
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