[2025_10_17_05]千葉・いすみ鉄道脱線、原因は線路補修の不備 国・自治体の技術支援を勧告 星野拓美 日経クロステック/日経コンストラクション(日経クロステック2025年10月17日)
 
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千葉・いすみ鉄道脱線、原因は線路補修の不備 国・自治体の技術支援を勧告 星野拓美 日経クロステック/日経コンストラクション

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いすみ鉄道の脱線事故の現場(写真:運輸安全委員会)
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 千葉県の第三セクターが運営する房総半島東部のローカル線、いすみ鉄道で2024年10月に起こった脱線事故について、運輸安全委員会は線路補修の不備が原因だと結論付けた。レールの変位や枕木の損傷が幾つも蓄積していたため、列車の走行中に左右のレール間隔が広がり、車輪がレールを外れた。同委員会が25年10月2日、調査報告書を公表し、いすみ鉄道に対して管理・補修体制の構築などを勧告した。
 この事故は地域鉄道が直面する課題を可視化した。運輸安全委員会は事故を踏まえ、いすみ鉄道の線路保守に技術力不足が見受けられるとしつつ、地域鉄道に共通する課題であるとも指摘した。
 国土交通省によると、地域鉄道事業者96社の8割超が23年度に経常赤字に陥っている。軌道整備費用の捻出や施工能力の確保、技術力の維持に頭を悩ませる事業者は少なくない。同社に対する勧告では、国や関係自治体からの協力を得つつ、社外からの知見を得るための技術支援などを積極的に活用するよう求めた。(後略)
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