[2025_10_14_01]【柏崎原発再稼働どう思いますか?】「孫のためにも安全な発電を」「責任ある立場の人が判断して」県民意識調査への反応は <聖籠町>県立聖籠緑地、新潟東港周辺で聞いた(新潟日報2025年10月14日)
 
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【柏崎原発再稼働どう思いますか?】「孫のためにも安全な発電を」「責任ある立場の人が判断して」県民意識調査への反応は <聖籠町>県立聖籠緑地、新潟東港周辺で聞いた

 23:50
 東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に同意するのか、しないのか−。国からの要請を受け、新潟県は選択を迫られています。花角英世知事は県民の受け止めを見極めて判断すると公言し、その判断材料は間もなくそろう見通しです。再稼働の是非は知事の政治判断に委ねられていますが、肝心の新潟県民はどう考えているのでしょう。新潟日報の記者が全37市区町村、県内津々浦々を訪ね、再稼働問題への率直な意見に耳を傾けます。

 各国から貨物船が入港する新潟東港があり、火力発電所や広大な工業地帯が立地する聖籠町。10月8日の午後、東港周辺を歩き、東京電力柏崎刈羽原発に対する町民らの思いを聞きました。

◆「放射線は目に見えないから怖い」メリットは認めるが複雑

 工業地帯と住宅地との緩衝緑地として...(中略)

 原発事故が心配「孫のためにも安全な発電がいい」

 東港は、柏崎刈羽原発から直線距離で80キロほど離れています。緑地の遊具で1歳の孫と遊んでいた町内の主婦(60)は「もし原発事故があれば、ここにも影響があるかもしれない」と心配します。「福島で事故があった事実は消えない。孫のためにも安全な発電がいい」と望んでいました。(中略)

 新潟市北区の無職男性(73)は「原発を動かすような緊急性があるのだろうか。ましてや東京の電気だ」と話し、再稼働には反対といいます。
 県民意識調査の実施については「県民の声を聞くという県の姿勢も、原発を動かすためのステップに思える」と不信感をあらわにしました。

 福島から訪れた男性「新潟は稼働しない方がいい」

 福島県会津若松市から同僚と訪れた会社員男性(22)は、太平洋に面した福島県浜通り地方にある富岡町出身だと教えてくれました。福島第一原発のそばの町で、原発事故の影響で今なお一部が帰還困難区域となっています。
 男性が小学1年生の頃に東日本大震災が発生。避難所は人であふれ、家族とともに車で寝泊まりしていたところ、原発事故が起き、そのまま会津若松市にある母の実家に避難し、今も富岡町には帰らずに生活しているといいます。
 男性は「もし原発事故が起きれば住民に悪影響が出る。新潟は稼働しない方がいい」と語りました。柏崎刈羽原発も東京電力の発電所で、電気の消費地は首都圏であることなどを踏まえ、「再稼働の判断は悩ましいと思う。どうなるのか興味はある」と、新潟県の将来を気にかけていました。(後略)
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