[2025_05_21_02]花角知事 “原発重大事故の被ばく量の試算結果 広く周知を”(NHK2025年5月21日)
 
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花角知事 “原発重大事故の被ばく量の試算結果 広く周知を”

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 花角知事は21日の記者会見で、先日、県が公表した東京電力柏崎刈羽原発6号機と7号機で重大事故が起きた場合を想定した被ばく量の試算結果について、避難計画の有効性が確認できたとして、広く周知することで県民の理解の向上につながるという考えを示しました。
 県は今月16日、避難計画やその効果を示すため、柏崎刈羽原発6号機と7号機で、放射性物質が外部に放出される重大事故が起きた場合を想定した周辺地域の被ばく量の試算を公表し、放出量が最も多いケースなどでは原発から5キロ圏内の一部で、被ばく量がIAEA=国際原子力機関の基準を上回りましたが、予防的に避難することで、基準を上回る被ばくを避けられるとしています。
 これについて花角知事は21日の記者会見で「避難計画に対する県民の理解を深めるために試算を行い、有効であることが検証できた」と述べ、試算を通じて避難計画の有効性が確認できたとした上で、広く周知することで県民の理解の向上につながるという考えを示しました。
 花角知事は今回の試算結果を自身が再稼働の是非を判断するうえでの議論の材料のひとつだと位置づけていて、「材料は集まってきているので、これからはそれをそしゃくする段階だ」と述べました。
 そのうえで、「避難計画や屋内退避が有効であることは検証できたので、県民の目や耳に入る中で理解が進むことを期待している。原発が稼働することへの県民の評価はこれから固まっていくのだと思っている」と述べ、引き続き、県民の意思を見極めていく考えを示しました。
 また、21日午後、魚沼市で地元の市長や町長と柏崎刈羽原発の再稼働をめぐり意見を交わすことについて「原発について率直に聞かせてほしいと伝えている。それぞれの首長から市民の声を聞いて県民の声を見定めたい」と述べました。

 【花角知事 “後任の農相 コメの価格高騰対策を”】

 花角知事は記者会見で、「江藤大臣はすでに陳謝・発言を撤回し、辞表が受理されている。大臣の発言そのものについてコメントすることはない」と述べました。
 そのうえで、後任の大臣に対して、コメの価格高騰への対策や安定供給に取り組んでほしいという考えを示しました。
 また、「現時点ではコメの価格が高騰し、消費者にとっては不満が大きい状況になっていて、安定供給に不安があるのも事実だ。どのように納得いく価格に落ち着かせていくかや、安定供給に向けた環境づくりは道半ばで、消費者、生産者の双方が納得できるような価格になっていくことが重要だ」と指摘しました。
 一方、記者団から、「知事はコメを買っているのか」と問われたのに対し、「スーパーに行くことは少なくなっているがコメは買っている。自分で行くときは新潟県産を選んでいる」と述べました。
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