[2025_03_20_02]福島第1原発デブリ、2回目採取は4月中に 東京電力(日経新聞2025年3月20日)
 
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福島第1原発デブリ、2回目採取は4月中に 東京電力

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 東京電力ホールディングス(HD)は福島第1原子力発電所2号機の溶融燃料(デブリ)の試験的取り出しについて、4月中に2度目の採取に着手する方針を明らかにした。3月25日ごろから2号機の建屋で作業員の訓練を開始し、取り出し装置の先端につけるカメラなどを改良品に取り換える。
 東電が19日に発表した。東電は2024年、2号機で11年の原発事故後初めてデブリを取り出した。2度目の採取では1度目と同様の釣りざお式の取り出し装置を使い、最大3グラムのデブリ取り出しを目指す。最終的な作業の開始日は作業員の習熟度や装置の動作状況を踏まえて決めるという。
 今回は1度目の採取に使った開口部よりも格納容器の中心に近い別の場所からデブリを取り出す方針だ。異なる場所から採取したデブリを比較し、今後の廃炉に向けたデータ分析を進める。ただ、原子炉内の状況によっては、前回と同じ場所からの採取に切り替える可能性もあるという。
 デブリとは、11年の事故時に冷却できなくなった核燃料が原子炉内の構造物の一部と溶けて固まったもの。福島第1原発1〜3号機では合わせておよそ880トンのデブリが発生したとみられる。強い放射線を出すため人が簡単に近づけず、デブリの取り出しは廃炉の最難関とされる。国と東電は51年までの廃炉完了を掲げ、全てのデブリを取り出す方針だ。
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