[2024_07_31_05]<マンスリー原子力施設>原電、規制庁への回答延期(東京新聞2024年7月31日)
 
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<マンスリー原子力施設>原電、規制庁への回答延期

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 ★…日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の防潮堤の施工不良問題で、原子力規制庁から一部建て直しを前提に対策の再検討を求められていた原電は、「(検討結果の)7月中の回答は難しい」と規制庁に伝えた。当初は7月中旬までに検討し、回答するとしていた。
 原電は6月28日に規制庁側と面会した際、「構造や設計に関する検討状況を踏まえ、回答時期を見極めたい」と、具体的な期限は決めずに回答を延期することを伝えた。

 ★…東海第2の防潮堤の施工不良が昨年6月に判明後、原電が事故対策工事全体の「9月完了」目標を変更していないことについて、大井川和彦知事は26日の定例会見で「この状況でいまだに変えないのは、地元に対して不誠実」と批判した。

 ★…県原子力安全対策委員会(委員長・古田一雄東京大名誉教授)は25日、東海第2原発で2022〜23年度に火災が頻発したことを受けた原電の防火対策を審議した。委員会は原電が示した取り組みを了承し、実行するよう求めた。
 東海第2ではこの期間、電気系統が原因の火災が計8件相次いだ。原電は対策について、火災原因の再検証や点検強化だけでなく、7月1日に本店に統括防火担当を配置したことを報告。他にも社員の意見交換の時間を増やすなど、安全のためコミュニケーションを向上させる方針などを説明した。

 ★…日本原子力研究開発機構の原子力科学研究所(東海村)にある大強度陽子加速器施設「J−PARC」で5日、冷却水を冷やす冷凍機内の端子台が約5センチ四方焦げる火災があった。放射性物質の漏えいや作業員の被ばくはなかったという。
 原子力機構によると、5日午前10時45分ごろ、非管理区域の冷却水コールド機械室の冷凍機をメーカーの点検担当者が検査していたところ、焦げ跡を見つけた。駆けつけた消防が火災と判断した。冷凍機は6月21日から故障のため停止していた。(加賀大介)
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