[2024_08_20_03]「核燃料デブリ」取り出し後 分析する研究施設を公開(NHK2024年8月20日)
 
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「核燃料デブリ」取り出し後 分析する研究施設を公開

 15:12
 東京電力福島第一原子力発電所で22日から「核燃料デブリ」の試験的な取り出し作業が始まるのを前に、取り出したあとに分析を行う茨城県大洗町にある研究施設の内部が公開されました。
 福島第一原発の事故で溶け落ちた核燃料と周囲の構造物が混じり合った「核燃料デブリ」について、国と東京電力は、初めてとなる試験的な取り出し作業に、22日、2号機で着手する計画です。
 これを前に、日本原子力研究開発機構は取り出した核燃料デブリを運び込んで分析する大洗町にある研究施設の内部を、20日、報道公開しました。
 このうち、核燃料デブリを容器から取り出す部屋は、コンクリートなどで囲われて遮蔽されていて、部屋の外側から金属などでできたアームを操作して作業することになっています。
 また、取り出した核燃料デブリは電子顕微鏡で表面の分析などを行うということです。
 原子力機構によりますと、こうした分析で核燃料デブリがどのような場合、臨界に達するかや、物質の硬さ、原発事故時の温度などのデータを集めることにしています。
 極めて強い放射線を出す核燃料デブリの取り出しは、廃炉最大の難関とされていますが、詳しい性質などはわかっておらず、分析を通じて本格的な取り出しの安全確保につなげていきたいとしています。
 日本原子力研究開発機構燃料材料開発部の前田宏治部長は「施設としては、いつ運び込まれても問題ない状況で、現在は法令上の手続きを進めているところだ。しっかりと分析を行い、廃炉を進めるために活用できるデータを出したい」と話していました。
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