| [2025_10_24_06]田んぼ長く乾かすと、メタン抑制に効果…東北電力がクレジットとして買い取りへ(読売新聞2025年10月24日) | 
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 16:00 東北電力は、カーボンクレジットを使い、収益性の低下や担い手不足、異常気象による収穫量低下などの課題に直面している農家を支援する。東北・新潟地方の農業を支え、地域経済の活性化や電力事業の経営基盤の強化を目指す。(倉貫浩一) 脱炭素を進める国の枠組みである「J―クレジット制度」を利用する。農業関係のカーボンクレジット事業を手がけるフェイガー社が、水稲栽培での中干し期間の延長によって生じるクレジットを国に認証してもらい、それを東北電力に販売する。 農家には、クレジットの対価として収益の一部を還元する。東北電力としては、東北・新潟で創出されたクレジットを購入することで、農家の新たな収入源を確保する。 中干しとは、水稲の栽培期間中、出穂前に一度、水田の水を抜いて田んぼを乾かすことで、生育を制御する作業を指す。水や肥料として与えられた有機物などを分解して水田から発生するメタンを抑制することが脱炭素に役立つとされる。 メタンはCO2の28倍の温室効果を持ち、温室効果ガス削減のために排出の削減が重要な課題になっている。 J―クレジット制度では、中干しの期間を過去2年間の平均より7日間以上延長することで、メタンの排出量を3割削減し、その削減量分を「クレジット」として認証を受けることができる。 東北電力とフェイガー社は、来年度から秋田県大潟村農業協同組合に参加してもらい、中干し期間の延長によるクレジットの創出につなげる。東北電力は今年度に数百トン分、来年度以降に数1000トン規模のクレジットを購入したい考えだ。 購入したクレジットを主催・協賛するイベントや自社事業所の一部から排出される温室効果ガスのオフセットに活用する。 東北電力の総務・地域共創部門の小島彩主査は「地域に根ざした電力会社として地域経済を支える農業の衰退を防ぐことは重要」と話している。  | 
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