[2025_05_31_01]“謎の地鳴り”「空中にある物体が音速を超えて動いた」ことで生み出されたか 地震を研究する京都大学の准教授が見解示す「地震の前触れというものではない」(TBS2025年5月31日)
 
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“謎の地鳴り”「空中にある物体が音速を超えて動いた」ことで生み出されたか 地震を研究する京都大学の准教授が見解示す「地震の前触れというものではない」

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 5月3日、青森県の津軽地方で相次いで確認された「衝撃音」や「振動」についてです。
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 地震などを研究する専門家は「空中を、物体が音速を超えるスピードで動いた時に生み出されたもの」という見方を示しました。

 5月3日に確認された“謎の異音”

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 5月3日の午前9時10分過ぎ。津軽地方で「地鳴り」のような異音を確認したという投稿がSNSで相次ぎました。
 「異音」を確認した 猫だらけ民宿 みさと記念館 佐久間博秀 さん
 「この瞬間、鳴った。カタカタカタ…」

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 大型連休に起きた“謎の現象”。
 原因は特定されず、「不安」という声も寄せられています。
 弘前市 櫻田 宏 市長
 「市民の不安は解消しなければいけないと思っているが、原因が何かよく分からない状態だと…」

 こうした中、地震を研究する京都大学防災研究所の山田真澄 准教授は、今回の現象は、空中を動いた物体によって生み出されたという見方を示しました。

 「空中にある物体が音速を超えて動いた」ことで生み出されたか

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 京都大学防災研究所 山田真澄 准教授
 「空中をある物体が、すごく速いスピードで。音速を超えるようなスピードで動いた時に、エネルギーが圧縮されて地上に到達した時に、地震の揺れや大きな爆発音みたいな音というふうに感じる。音速が大体1秒間に300mくらい移動するほどの速さなので、それよりも速い。物体が速く移動する時には、この衝撃波というものが生成される」
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 山田准教授は、様々なデータから「衝撃波は移動しながら発生、青森県西海岸から深浦沖の海上約数十キロの地点で生成」と推定しています。
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 では、空中で動いたものとは…。

 「火球」?「戦闘機」?… 空中で動いたものとして考えられるのは?

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 京都大学防災研究所 山田真澄 准教授
 「自然由来の場合もありますし、人工由来の場合もある。これまでの観測事例としてよくあるのは『火球』ですね。宇宙から降ってくる火球が非常に高速で空中を運動する。それから『戦闘機』とか、『飛行機』みたいなものが非常に速い速度で運動する時にも、そういった衝撃波と呼ばれるものが生成される」

 その上で、山田准教授は今回の異音は「地震の前触れというものではない」と説明します。
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 京都大学防災研究所 山田真澄 准教授
 「これが地中のよく分からない地震の前触れとか、地中から伝わってくる信号ではない。地中から伝わってくる信号と空中から伝わってくる信号は速度が全く違いますので、これが空中を伝わって上空から地表に到達したということについては、間違いないことだと思います」

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 今回の異音の原因は特定されていません。
 山田准教授によりますと、今回と同じような事例は全国で年間、数例確認されているということです。
KEY_WORD:青森県-津軽地方-謎の音_: