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[2025_04_23_02]アメリカ以外で買ったのは「日本だけ」…事故が多いオスプレイ なぜ住民の不安を「無視」して配備広げる?(東京新聞2025年4月23日) | ![]() |
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参照元
06:00 陸上自衛隊の輸送機V22オスプレイが7月に佐賀駐屯地(仮称)に配備されることが発表された。離島防衛を担う水陸機動団との一体的運用が本格化する。一方で、2020年から暫定配備された陸自木更津駐屯地は今後も整備で使用される見込みだ。不具合を繰り返す機体に対する住民の懸念が置き去りのまま運用が拡大される。(太田理英子、中根政人) ◆災害救援、急患輸送に「きわめて有益」 「地域経済が潤ったらいいなと思うけど、騒音が気になる」。建設が進む佐賀駐屯地から北東4キロの住宅街にある文具店の女性(58)が22日、「こちら特報部」の取材にこう漏らした。「事故が起きているし。小中学校も近く、お客さんは、落ちないか心配という話をよくしている」 中谷元・防衛相は15日、7月9日に佐賀駐屯地(佐賀市)を開設し、V22オスプレイの配備を始めると発表した。現在、陸自木更津駐屯地(千葉県)に暫定配備中の全17機を8月中旬までに移す予定だ。18日の会見では「災害救援、急患輸送の観点でもきわめて有益」と改めて理解を求めた。 ◆「災害援助どころか、逆に危険を及ぼす」 「佐賀空港への自衛隊オスプレイ等配備反対地域住民の会」のメンバー塩山正孝さん(78)は「欠陥機を飛ばすなんてあきれた話」と事故や不具合が目立つオスプレイへの不信を口にする。さらに「熊本地震でのオスプレイ投入では、着陸時に高温の排気が生じるため、水をまく必要があったという。災害援助どころか、逆に危険を及ぼすものだ」と非難する。 田畑と有明海(手前左)に囲まれた佐賀空港(資料写真) 駐屯地南側の有明海では、ノリ養殖が盛ん。駐屯地開設を巡っては、地元漁師らが漁への影響などを訴え、工事差し止めの仮処分を申し立てた。今年3月、福岡高裁が申し立てを認めない決定を出したため、最高裁に特別抗告中。このほか、住民らが国に建設差し止めを求める訴訟も起こしている。先の塩山さんは「国は住民の反対の声を無視して進めてきた」と今回の正式配備発表を残念がる。 オスプレイは九州・沖縄の防衛力を強化する「南西シフト」の主力装備品。陸自相浦(あいのうら)駐屯地=長崎県=に本部を置く離島防衛専門部隊「水陸機動団」の輸送を担う。防衛省は2014年に佐賀への配備を要請したが、駐屯地の整備が遅れたため、2020年7月10日から5年以内を条件に木更津駐屯地に暫定配備していた。 ◆木更津でも不安は消えないまま 期限である5年ちょうどで暫定配備が終わる木更津でも、今後の不安がぬぐえずにいる。同駐屯地には日米オスプレイを定期整備する国内唯一の拠点があり、今後も機体整備で陸自機が飛来する。 陸上市営隊のV22オスプレイ(資料写真) 「今までと状況は変わらないと思う」と嘆くのは、千葉県木更津市で配備に反対してきた「オスプレイ来るな いらない住民の会」の吉田勇悟会長(76)。この5年間、周辺地域では生活に支障が生じる程度の騒音や、民家上空の飛行が確認されてきたという。 整備拠点をこのまま運用し続けるのか。防衛装備庁は「今の時点で他の新設計画はない」と述べるにとどまる。吉田さんは終わりの見えない状況へ懸念を示しつつ「木更津だけでなく日本の空からオスプレイをなくさなければならない。沖縄や九州の市民団体とも情報交換をしていく」と力を込めた。 ◆屋久島沖で墜落、8人が死亡する事故も 開発段階からトラブルが頻発してきたオスプレイは、2007年に米軍が...(後略) |
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KEY_WORD:墜落落下事故_:KUMAMOTO-HONSHIN_: | ![]() |
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