[2024_07_21_01][新潟柏崎刈羽原発]もしも地盤が隆起したら原子炉冷やす水はどう確保?能登半島地震では最大4メートル隆起…東電は訓練に自信も、専門家は想定外に警鐘(新潟日報2024年7月21日)
 
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[新潟柏崎刈羽原発]もしも地盤が隆起したら原子炉冷やす水はどう確保?能登半島地震では最大4メートル隆起…東電は訓練に自信も、専門家は想定外に警鐘

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 1月の能登半島地震の際に、石川県輪島市で最大4mの地盤隆起が発生するなど、各地で地殻変動が起きたことに対し、東京電力柏崎刈羽原発の周辺住民から、原発の安全対策に不安の声が上がっている。
 柏崎刈羽原発で4mの隆起が生じると、原子炉冷却用の海水をためる「貯留堰(ちょりゅうぜき)」が枯れる恐れがある。東電は「堰の外にポンプを下ろし海水をくみ上げられる」「そもそも4mもの隆起は極めて可能性が低い」とするが、専門家は「根拠が薄く、リスク管理上非常にまずい」と指摘している。(柏崎総局・中内風花)
 柏崎刈羽原発は、防潮堤を挟んだ建屋の向かいに取水口があり、原子炉を冷やすための海水をポンプでくみ上げる。津波による引き波が起きても海水を確保できるよう、取水口を囲む形で海中に貯留堰を設けている。
 7号機の貯留堰は幅90m、奥行き40m、高さ2mほどで、堰の最上部は海面から3.5mの地点にある。仮に4mの隆起が発生した場合、堰の上部50cmが海面よりも上に出るため、取水を継続すると枯渇する恐れがある。(中略)
 柏崎刈羽原発の安全対策を確認する新潟県技術委員会の委員を務める豊島剛志・新潟大名誉教授(地質学)は、東電の対応策について「能登で海底があらわになったように、貯留堰の外側に海水が1.5mあるという想定が成り立たない可能性もある」と指摘。「クレーンでポンプを下ろす想定だけでなく、岩場を歩いてポンプを運ばなければいけない事態も考えておくべきではないか」と続けた。
 東電が隆起の可能性は極めて低いことを前提としている点については「根拠が薄く、隆起は少ないと考えておくのは、リスク管理上非常にまずいことだ」と苦言を呈した。(後略)
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