[2024_04_25_08]覆土変更 原燃に説明要求 規制委 廃棄物埋設施設巡り(東奥日報2024年4月25日)
 
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覆土変更 原燃に説明要求 規制委 廃棄物埋設施設巡り

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 原子力規制委員会は24日、日本原燃が低レベル放射性廃棄物埋設センター(六ヶ所村)で使う覆土の成分を許可後に変更したことを議論し、公開の審査会合で原燃に説明を求めることを決めた。覆土中の粘土の割合を減らすとしており、水が浸透しやすくなる恐れがあるため。
 センターは国内の原発で出た低レベル放射性廃棄物を埋設処分する施設で、1992年に操業開始。廃棄物を入れたドラム缶を地下の鉄筋コンクリート製施設に収納し、外側をベントナイトという粘土鉱物などで覆って水が浸透しないようにする。
 原燃は当初、覆土中のベントナイトを20〜30%程度にするとして規制委の許可を受けた。しかし昨年12月に12.5%に引き下げ、小石を混ぜる案を提示した。規制委の担当者は「ベントナイトの価格がこの10年で2倍ほど上昇したからではないか」と推測する。
 24日の規制委会合では「全然別物。まずいと思う」(石渡明委員)「憶測で物を言うべきではないが、ここまで露骨なことをやるなら正直、安全文化を疑う」(伴信彦委員)など原燃の方針に批判が噴出した。山中伸介委員長は定例記者会見で「性能を証明してもらうしかない」と述べた。
 原燃によると、センターのうち1号埋設施設は2024年度上期に覆土の施工作業を開始予定。原燃は「許可の性能を満たす材料、配合、工期の組み合わせの中から最適なものを選定した。最重要は性能確保であり、コストのために安全性をおろそかにするものではなく、今後、丁寧に説明する」とコメントした。
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