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[2002_04_16_02]三沢市長 度重なる事故「なぜ」 米司令官報告 怒りにじます住民ら F16配備以来 事故など30回 速やかに原因究明を 木村守男知事のコメント 「遺憾の意」表明 外務省 きょう対策本部設置 平沢敬義・深浦町長の話(東奥日報2002年4月16日) | ![]() |
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F16戦闘機の深浦沖墜落から約2時間後の15日午後1時半すぎ、米軍三沢基地のロイド・S・アターバック司令官が事故後の対応としては異例の速さで三沢市役所を訪れ、鈴木重令市長に事故の概要を報告した。昨年4月3日、同市天ケ森の三沢対地射爆場沖で発生したF16墜落事故からわずか1年。鈴木市長は「パイロットが無事だったのは何より」と気遣いを見せたが、度重なる事故に「どうして4月に事故が起きるのだろう」「(前回の墜落事故から)一年たったことで、パイロットに油断あるような気がしてならない」と疑問をぶつけた。 市役所から事故の一報を受けた三沢基地進入表面下町内会連合会の玉川健五郎会長は「またか、まさか両方の気持ち。心配したことがまた起きた。F16そのものが飛行に向かない欠陥機だととらえざるを得ない」と怒りをにじませた。同連合会は16日、米軍への抗議を含め対応を協議することにしており、玉川会長は「F16撤去を求めるわれわれの方針に変わりはない。日本海側で起きた事故だが、近くで起きた事故と同じように受け止めている」と語気を強めた。 事故を受け、空時三沢第三航空団は15日夕、パイロットの安全教育、F16をベースに開発されたF2支援戦闘機の点検に着手すると発表した。異常がないことが確認された機体から順次飛行訓練を再開することにしている。三沢市議会は16日午前10時から基地対策特別委員会を開くことを決めた。 速やかに原因救命を 木村守男知事のコメント 今回の事故は海岸から極めて近い地点で発生しており、県民に大きな不安を与え、米軍の安全管理体制に対する不信感を増幅させることにもなり、誠に遺憾だ。漁業被害などに対しては速やかに対応するとともに、原因追及を速やかに行い、航空機の点検整備、パイロットの教育訓練にさらに万全の措置を講ずるよう、関係機関に強く要請する。 「遺憾の意」表明 外務省 外務省は15日、深浦町の沖合で米軍三沢基地所属のF16戦闘機が墜落した事故で、在日米大使館に対し、遺憾の意を表明するとともに、再発防止と事故原因の究明を求めた。外務省幹部によると、藤崎一郎北米局長が同大使館ナンバー2のクリステン公使に電話で伝達。公使も「遺憾の意」を表明し、再発防止への努力と原因究明を約束した。 F16配備以来 事故など30回 県総務学事課によると、F16戦闘機が1985年4月に米軍三沢基地に配備されて以来、これまでに発生した墜落やオーバーラン炎上などの事故やトラブルは今回を含めて30回あり、そのうち24回が県内で発生している。 機体やトラブルの内訳をみると、墜落が今回を含めて9回(県内は4回)で、オーバーラン炎上は三沢飛行場で1回。また、燃料タンク投棄は県内で8回、模擬弾誤投下は同様に3回発生している。 また、機体トラブルや天候不良などにより緊急着陸や目的地を変更して着陸したのは60回で、このうち県内での発生は45回を数える。 きょう対策本部設置 平沢敬義・深浦町長の話 16日、直ちに対策本部を設置する。漁業への影響、それに観光シーズンも控えている。被害を最小限に食い止めることと、速やかに機体を引き揚げ撤去することを重点にしたい。漁業補償も抗議もそれからだ。墜落は、海に落ちても民家に落ちても町民に不安を与えた。一時、米軍関係者が大戸瀬漁協に向かっているーという情報もあったが、午後8時すぎになっても連絡がない。非常に残念だ。明朝になっても連絡がなければ、米軍三沢に抗議に出向く覚悟だ。 |
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KEY_WORD:ROK_KIROKU_:米軍三沢基地_:F16_:墜落落下事故_:鈴木重令三沢市長_:三沢対地射爆撃場(天ケ森射爆場)_:三沢基地進入表面下町内連合会(玉川健五郎会長)_:F2支援機_:木村守男青森県知事_:平沢敬義深浦町長_:藤崎一郎北米局長_:大戸瀬漁協_: | ![]() |
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