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[2001_04_04_04]F16三沢沖に墜落 被害なく乗員無事 天ケ森射爆場で訓練中 28件中22件が県内 F16事故トラブル(東奥日報2001年4月4日) | ![]() |
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米軍三沢基地第35戦闘航空団第13飛行隊所属のF16戦闘機1機が3日午後、同基地北方約18キロにある三沢対地射爆場(天ケ森射爆場)で対地攻撃訓練中、射爆場沖の太平洋に墜落した。何らかのトラブルによる事故とされる。パイロット1人は墜落直前に脱出。海自ヘリに救出、基地に搬送され、けがなどはなかった。また付近の人家などにも被害はなかった。同航空団所属のF16は昨年11月に北海道松前沖の日本海で墜落事故を起こしたばかり。同航空団は記者会見で陳謝するとともに、すべての飛行運用を中止した。 会見内容などによると、事故は同日午後4時20分ごろに発生した。マーク・ハドリー中尉が操縦する戦闘機が、対地攻撃訓練のため西側から東側に向け射爆場に進入する際、何らかのトラブルが起きたという。ハドリー中尉は機体を海上に向かわせ射出座席を使い脱出、海に落ち機体も海に墜落した。海自ヘリが救命ボートで漂流した中尉を救出、中尉は午後6時前に基地に搬送された。 同基地によると、中尉はF16の飛行時間が百時間に満たない経験の少ないパイロットで、F16の上級訓練過程を修了。事故当時は、教官パイロットと2機編隊で訓練空域での習熟訓練をしていた。中尉は通常の対地攻撃訓練をしていたが訓練内容や無線交信内容の詳細、事故当時の飛行高度、海岸から墜落地点までの距離などは明らかになっていない。事故機は実弾ではなく訓練用の模擬弾を積んでいたという。 同航空団のジェフリー・ブランチェット副司令官は同日夜、記者会見し「事故後、すぐに射撃場周辺住民のことを思い浮かべた。市民に多大な迷惑をかけたことを心からおわびしたい。地域住民が安全に生活できるよう努力することが、私たちにとっての『安全』だ」と陳謝した。 また「中尉は地上の被害が最小限になるよう留意して脱出し、海に落ちた。射撃・爆撃訓練のどの段階でトラブルが発生したか、またトラブルの具体的な内容については現段階では分からない」と述べた。 飛行再開については機体の整備点検、隊員の再教育が修了、安全が確認された後になるとの見方を示したが、再開の時期は明言を避けた。 28件中22件が県内 F16事故トラブル 県総務学事課によると、F16戦闘機が1985年4月に米軍三沢基地に配備されて以来、これまでに発生した墜落やオーバーラン炎上などの事故やトラブルは今回を含めて28回あり、そのうち22回が県内で発生している。 また、機体トラブルや天候不良などにより緊急着陸や目的地を変更して着陸したのは60回で、このうち県内での発生は45回を数える。 事故やトラブルの内訳を見ると、墜落が今回を含めて8回(県内は3回)で、オーバーラン炎上は県内で1回。 「県民に大きな不安」 木村知事コメント 昨年、墜落事故が発生したばかりで、県民に大きな不安を与え、米軍の安全管理体制への不信感を増幅させることにもなり、非常に厳しく受け止めている。事故が二度と発生しないよう速やかな原因究明と、航空機の点検整備、教育訓練に万全の措置を講じるよう関係機関に強く要請する。 天ケ森射撃場 正式には「三沢対地射爆撃場」。三沢飛行場施設の北約20キロに位置し、三沢市と六ヶ所村の一部を合わせた陸上部約8平方キロメートル、海上部約46平方キロメートルから成る。1952(昭和27)年、三沢飛行場所属の航空機の射爆撃訓練場として設置。沖縄を除くと、本土唯一の在日米軍、航空自衛隊共同使用の対地射爆場で、90年から米軍が管理している。 |
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KEY_WORD:ROK_KIROKU_:米軍三沢基地_:F16_:墜落落下事故_:三沢対地射爆撃場(天ケ森射爆場)_: | ![]() |
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