[2024_08_05_02]「直下型地震が一番大きなリスク」地震学の専門家 マグニチュード7以上の海域活断層15か所 富山県が防災計画見直しへ(チューリップテレビ2024年8月5日)
 
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「直下型地震が一番大きなリスク」地震学の専門家 マグニチュード7以上の海域活断層15か所 富山県が防災計画見直しへ

 18:16
 マグニチュード7以上の地震が想定されている海域活断層が、富山湾や能登半島周辺に15か所あることが政府の調査で分かりました。富山県の地域防災計画には、海域活断層による地震がもたらす地面の揺れ「地震動」の被害想定が反映されておらず、新田知事は「海域活断層の評価について検討を進めたい」としています。
 これは、政府の地震調査委員会が発表した日本海側の海域活断層の長期評価で明らかになったものです。
 調査委員会によりますと、マグニチュード7.0以上の地震を発生させる可能性がある長さ20キロ以上の活断層が富山湾と能登半島周辺には15か所あり、活動した場合、陸域では震度6以上の揺れ、または高さ1メートル以上の津波が起きる恐れがあるとしています。
 能登半島地震の発生を受け、検討に時間を要する発生確率は盛り込まず、規模を前倒しで公表しました。

 ■直下型地震が一番大きなリスク…

 富山湾周辺では「七尾湾東方断層帯」が元日の能登半島地震と同規模のマグニチュード7.6「上越沖断層帯」がマグニチュード7.8から8.1と算定されています。
 地質学の専門家は、この2つの断層帯が活動した場合の影響について…。
 富山大学 竹内章名誉教授「地震が起きるとしたら、この四角が書かれている中の真ん中とか、深い方で地震が起きる。そうなると海底の断層ですけど、いわゆる震源地、震央というんですけど、震源の真上の場所は海底じゃないんです。陸の直下での地震、いわゆる直下型地震になってしまうというのが一番大きなリスクなんですね」
 富山県の地域防災計画では、これまで呉羽山断層帯など陸域の断層合わせて6本で、人的被害や建物の損壊を試算しています。

 ■今年度中に地域防災計画を見直す…

 今回発表された海域活断層については津波のシミュレーションは行われていましたが、地震動の被害は想定に含まれておらず県は計画の見直しを迫られています。
 富山県 新田知事「(防災会議の)地震津波調査検討ワーキンググループというものを設置して専門家の方々に集まっていただいて、どのような断層について調査をすればいいのか、その対象、被害想定項目などについて検討をいただいております。そこにおいて、今回の政府の発表の日本海側の海域活断層の長期評価、これも検討を進めていきたいと考えています」
 富山県は、ワーキンググループの議論を踏まえ、今月中に新たに被害想定を調べる断層の候補をまとめる方針で、今年度中に地域防災計画の改定を目指す考えです。
KEY_WORD:能登2024-海域活断層の評価が後回し_:NOTOHANTO-2024_: