![]() |
![]() |
[2024_01_03_14]“阪神級”の揺れで建物被害甚大の能登半島地震、火災や津波の複合災害も(日経クロステック2024年1月3日) | ![]() |
![]() |
参照元
04:00 2024年1月1日午後4時10分ごろに発生したマグニチュード(M)7.6の「令和6年能登半島地震」。石川県志賀町で震度7を観測するなど、能登半島で過去最大級の地震となった。石川県によると、県内の死者は1月3日午前8時時点で62人に上り、さらに膨れ上がる恐れがある。 県内各地では木造住宅などが倒壊し、珠洲市や能登町といった地域の沿岸部には津波が押し寄せた。輪島市では観光名所の朝市通りで大規模な火災が発生した他、市内で7階建てのビルが倒壊するなど、甚大な被害が出た。富山県や新潟県でも液状化や建物被害が相次いだ。 気象庁によると、震源は石川県能登地方(輪島の東北東30km付近)、深さは16km。北西―南東方向に圧力軸を持つ逆断層型だ。石川県では志賀町で震度7を観測した他、七尾市、輪島市、珠洲市、穴水町で震度6強を観測した。また、石川県能登で長周期地震動階級4を観測した他、同地域に大津波警報が発表された。 能登地方では3年以上も地震活動が活発な状態が続いており、政府の地震調査研究推進本部地震調査委員会は以前から「一連の活動には、流体の移動が関与している可能性がある」としていた。今回の地震についても、地下の流体(水)の移動を原因と見る専門家が多い。同委員会は1月2日、「これまでの地震活動および地殻変動の状況を踏まえると、一連の地震活動は当分続くと考えられる」との見解を発表した。 石川県珠洲市で最大震度6強を観測した23年5月5日の地震(M6.5)と比べて目立つのが、倒壊した木造住宅の多さだ。調査が進んでおらず被害棟数は明らかになっていないものの、輪島市や珠洲市などで大きな被害が出ているとみられる。県によると、両市では24年1月2日午後9時半時点でそれぞれ20人以上が亡くなっている。輪島市の中心部では、鉄筋コンクリート(RC)造とみられる7階建てのビルが倒壊する被害も発生した。 防災科学技術研究所の強震記録などを分析した京都大学防災研究所の後藤浩之教授は、「複数の地点(輪島、正院、穴水)で、兵庫県南部地震(阪神大震災)におけるJR鷹取波と特徴が似た強い地震動が観測されていることから、広い範囲でこのような強い揺れに見舞われた可能性がある」と指摘する。 防災科学技術研究所によると、最大加速度はK-NET(強震観測網)富来(志賀町)の2828ガル(cm/秒2、3成分合成値)。東日本大震災の際にK-NET築館(宮城県栗原市)で観測した2933ガル(同)に迫る値だ。後藤教授はK-NET富来の観測値について「0.3秒以下の短周期成分が卓越した地震動であるため、構造物に非常に大きな影響があったとは考えにくい」としつつ、「斜面災害などは強い加速度に影響される場合があるため、被害状況を慎重に確認する必要がある」としている。 市街地を襲ったのは地震動だけではない。珠洲市の鵜飼漁港付近には津波が襲来し、地震で被害を受けた家屋に浸水被害をもたらした。 (後略) |
![]() |
![]() |
KEY_WORD:能登2024-最大加速度2826ガル_:HANSHIN_:HIGASHINIHON_:NOTOHANTO-2024_: | ![]() |
![]() |