![]() |
![]() |
[2024_12_09_06]島根原発2号機再稼働 安全性や今後の課題は(NHK2024年12月9日) | ![]() |
![]() |
参照元
18:32 今月(12月)7日、中国電力の島根原子力発電所2号機が、2012年1月以来、13年近くを経て再起動しました。 安全性や今後の課題について、詳しくお伝えします。 島根原発2号機では、7日午後3時、運転員が制御棒を引き抜く操作を行い、原子炉を起動しました。 中国電力によりますと、およそ2時間後の午後4時50分に、核分裂反応が連続する臨界状態に達したということです。 松江市では号外が配られました。 これに先だって、市民からさまざまな声が聞かれました。 また、松江市では、再稼働に反対する住民、およそ100人が集まり、抗議活動を行いました。 そして、参加者の1人が、「避難計画は複合災害時には機能しない。原子炉起動に強く抗議する」と訴えました。 また、原発から30キロ圏内にある鳥取県米子市でも、住民たちが抗議活動を行いました。 「今の避難計画では安全に避難できない。中国電力は原発を動かすべきではない」などと声を上げていました。 【島根原発2号機の安全対策は】 国は、2011年の福島第一原子力発電所の事故後、すべての原発に厳しい安全基準を設け、中国電力は、島根原発2号機の再稼働に向け、安全対策工事を進めてきました。 このうち、津波対策は、現在想定されている最大の高さ、11.9メートルを超える海抜15メートルの防波壁を建設したほか、建物の入り口や内部には浸水を防ぐ、特殊な扉を設けました。 また、外部電源が喪失し、冷却機能が停止する事態を防ぐため、高圧発電車を配置したほか、軽油で動くガスタービン発電機を設置しました。 さらに、重大な事故に備えて放射性物質の放出を抑えながら原子炉格納容器の圧力を下げる、「フィルターベント」と呼ばれる設備も設けられています。 一方、運転停止が13年近くに及び、この間、運転のノウハウを知る多くの社員が退職するなどしたことから、64人の運転員のうち、39人が、初めての運転業務だということです。 このため、人材育成が課題になっていて、通常行っている訓練に加え、OBの運転員に若手を指導してもらうほか、若手がほかの原発に出向いて、運転を見学する機会を設けるなど、育成の強化に取り組んでいます。 【島根原発2号機再稼働で中国電力の電力構成は】 中国電力によりますと、島根原子力発電所2号機の再稼働に伴い、電源構成のうち、原子力発電が占める割合は、1割程度になる見通しです。 中国電力の電力の構成比は、最新のデータとなる令和4年度で、火力発電が60%、ほかの電力会社からの購入が25%、水力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーが16%になっています。 そして、島根原発2号機が再稼働すると、電源構成は、全体の1割程度を占めると見込んでいます。 さらに、現在建設が進んでいる3号機も稼働すると、全体の2割から3割程度になると見込んでいます。 島根原発2号機と同じ「沸騰水型」の女川原発2号機は、東日本大震災で運転を停止して以来、ことし10月に再稼働しましたが、機器のトラブルで原子炉を一時停止する事態が発生しました。 島根原発2号機も同じように10年以上を経て再稼働しただけに、同じような事態が起きないとも限りません。 中国電力では、今月(12月)中旬ごろに原子炉を一旦停止させて、設備や機器の点検を1週間程度行い、その後、問題がなければ今月中にも再び原子炉を起動させ、発電を開始します。 中国電力には、再稼働したからこそ、よりいっそう、厳しい目が向けられていることを十分に認識して、安全性を徹底する姿勢が求められています。 |
![]() |
![]() |
KEY_WORD:SHIMANE_:FUKU1_:HIGASHINIHON_:ONAGAWA_:再生エネルギー_: | ![]() |
![]() |