[2024_11_08_07]「耳かき1杯のデブリ」が持つ意義とは 福島第1原発の炉内状況は見えてくるのか 「限界がある」との指摘も(東京新聞2024年11月8日)
 
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「耳かき1杯のデブリ」が持つ意義とは 福島第1原発の炉内状況は見えてくるのか 「限界がある」との指摘も

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 「極めて小さいが、デブリから得られる分析結果で、取り出し装置の開発などの知見が得られる」。福島第1原発2号機から初めてデブリを回収した意義について、東京電力の担当者は7日の記者会見でこう説明した。成分を分析し、炉内状況の推定や取り出し工法を決めるために活用するというが、今回取り出したのは「耳かき1杯程度」の微量で、限界があるとの指摘もある。

◆三段階の分析プロセス

 今回のデブリは格納容器底部に転がっていたが、固まって設備に張り付いている場合もあり、砕いたり、穴を開けたりしないと取り出せないことも想定される。取り出し装置の開発には、デブリの硬さや成分の把握が欠かせない。
 デブリの分析は日本原子力研究開発機構の研究所で実施され、主に三つのプロセスに分けられる。
 最初に実施する「非破壊分析」は、電子顕微鏡などを組み合わせた装置で、表面上の元素分布を調べる。その後、デブリを切断したり細かく砕いたりし、電子顕微鏡でより...(後略)
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